フィッシュイーターは何故これほどまでに強くシングルスウィッシャーに反応するのだろうか。
スプラッシュ、バブル、プロップのサウンド、水ヨレ、フラッシング…
　多くのスウィッシャーがその中の何かに特化した性格を持たせているのに対して、マッドギャンブラーは様々な要素が複雑に絡み合って生み出される特別な何かを求めて完成された。
　全てを高い次元でバランスさせることは、特化した何かで他の要素を覆い隠すことが出来ないという、ルアー製作において最も難しいこと。
　ルアービルダーも勝負師の血が沸き立つのを抑えることが出来ない人種ということかもしれない。

多くのスウィッシャーがプロップのスクラッチサウンドを意識して製作されているトレンドの中で、トップウォータールアーとしての基本に忠実なバランスを目指して作り込まれたのがMadGambler［マッドギャンブラー］です。
　俊敏な動き出しとしっかりとしたトルク感のある水押しを両立させる為に、バルサウッドの素材の魅力を最大に引き出したMadDog[マッドドッグ]のボディーを再セッティング。
　ウエイトバランスの綿密な調整によって導き出された約10度という水平浮きに近い浮き姿勢で、様々な状況下で安定した水面アクションを生み出します。

　マッドドッグやメトセラにも搭載されているカウンターウェイトは、エッグシェイプチャンバーの内部で不規則に暴れることでイレギュラーなアクションを誘発すると共に、指向性の高い重低音を発生させることでルアー自体の存在感をアピールします。
　細やかなバブルとスプラッシュを撒き散らすために、リアペラにはあえてボス付きのヒネリの入ったタイプを選択し、回転のスムーズさを追求しました。
　川畑が常に意識する「不用意に水中に突っ込みすぎない」アクションバランスは、低速から高速までの可変的な連続アクションにしっかりと応えます。